東洋と西洋では見方が違う 広告編
以前、「東洋と西洋では見方が違う」と題して東洋と西洋のモノの見方の違いを書きました。世界と物質との関わり方をカテゴライズする西洋人と、全体との関係性の中で考える東洋人との間では、ひとつの絵を見ても互いに違うイメージを持つというもの。
これだけインターネットやテレビが普及して、世界の常識を知ることができて、互いの国を簡単に往復できるようになっていても、その国々で浸透していた価値観は早々変わるものではありません。我々が正しいと思っていることでも、他国から見れば、変な習慣だってこともあるわけです。面白いですよね。
「よし、じゃあ、今日から西洋風の考え方で生きよう!!」
「俺は、音楽は洋楽しか聴かないし日本あんまり好きじゃない」
って思っていても、実際、この国で仕事や日常生活をしている以上、無意識の中で東洋的思想にドップリ浸かっていたりするのです。
これって、仕事でビジュアル表現をしなければいけない立場の方は、とってもよく分かるのではないでしょうか。
例えば、GAPのサイトで見比べてみると・・・
http://www.gap.com/
・情報量の多いECサイトだけれど、bodyのスライド画像が明確に主張していて目を引く
・その代わりカテゴリーボタンなどはFONTサイズ小さく、全体とのメリハリ差が大きい
(欲しい商品をすぐ検索したいのに適している)
http://gap.co.jp/
・現在展開している各キャンペーン広告を適度に目立たせて、全体とのバランスを合わせる
・サイト滞在時間を長く想定しているため、ユーザーが商品を探すことを前提にした設計
(悪く言うと、迷い易いサイト)
デザインテーマの主張を明確にするか、また、それぞれのキャンペーンテーマを満遍なく表現するかでレイアウトの方向性も変わる。どこにプライオリティーを持っていくか、もしくは、どれも大切だと考えるか、それぞれの到達地点はまったく違う。


ケイトモスのDiorの写真も組曲の写真もどちらも素敵な写真だ。そりゃあ、両方ともプロ中のプロの仕事だから当然だけど、西洋と東洋の仕事の進め方の違いが広告表現まで影響されていて、とても興味深い。カメラマンやヘアメイクが西欧志向であっても、そのプロジェクトを進行するスタッフの総意が東洋的であれば、東洋的思想で矯正された納品物になるだろう。
なんか、でも、そうなってくると、海外で写真やデザインを学ぶことにどれだけ意味があるか、分からなくなるよね・・・。